第13回国際洞窟学会議

Speleo Brazil 2001 参加記


7月28日
 今朝は珍しく雨が降っていない。しかし連日の雨で川は増水したままである。そのため215mの洞口を持つ穴には行けず、Laboratory Caveに行く。2日目の午後に入ったAlambari de Baixo Caveの対岸にある。途中の道もぬかるんでいて、後続の車がスピンしていた。
 洞口までは道路から数百mで遠くないが、民家の先からの急登がややきつい。疲れているのかもしれない。洞口は小さく体が楽に通せるぐらいで、三角形をしている。そこには、鍵のかかった柵がある。

 洞内は下り傾斜の続く斜洞で、高低差は50mぐらいとのことだ。洞内には立入禁止のテープが張られ保護されている区域がある。それはリムストーンであったり、長さ2m強のストローであったりする。ジプサムフラワーもあり、なかなか良いが、泥が多いのは面倒である。

 この穴を出ると快晴となっていて気持良い。昼食を15時頃にとったあと、車で宿舎方向に戻ったところの洞窟へ行くことになる。

このTatoo Caveへはメインの道路から脇道を少しさかのぼる。道がぬかるんでいて、車が登れず最後の100mは押して進む。車から数百mほど川沿いの道を登り、川を渡り、5m程登った所に洞口がある。洞口は3mの堅穴でロープ無しには降りられない。ロープをセット後、皆さまざまな方法で降りる。単にロープを手がかりにするいわゆる「ゴボウ」から、ハーネス+ディセンダーまでである。私は肩がらみで降りた。洞窟は200mぐらいで小さいが、ケイブパールやヘリクタイトの発達が非常に良く、写真撮影にはもってこいの穴である。ただピーターに、クモの体臭を嗅がされた。これが唯一の後悔事項である。
出洞はやはり「ゴボウ」か、プーリを使った1:1システムで上った。私も強引に引き上げられた。

 17時半頃に宿に戻り、川で洗った濡れ物を干すが、明日までには乾かないに違いない。最後の夕食は、魚のフライと鳥肉などであった。相変わらず、豆料理は多い。食後のビールを飲んでいたが、今晩は寒い。日中はTシャツで快適であったのに、夜はフリースなどを着てもなお寒い。昨夜はTシャツ+シャツで充分だったので日による差がとても大きい。
22時頃にイポランガの町の祭りを見に行く。教会の前で、演奏団や生徒達の合唱があり、夜店も出ているなど雰囲気は良い。しばらく露店をうろついたが、日本の五円玉の模造品を幸運のお守りのごとくネックレスにしたものなど愉快なものも多かった。
このあと、町の上の方にあるダンス場へ行く。これでもかというほど人がごった返していた。躍っている人も数十~五十人ぐらいいる勢いだ。この町もそうだが、ブラジルの田舎町でも子供や若い人達はたくさんいる。ガイドをしてくれたニールセンは19歳の大学生であるし、ダンス場で会った彼の妊娠している女友達は18歳とのことだったが、実際の年齢よりも5歳は年上に見えた。日本人が若く見られるわけである。

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