第13回国際洞窟学会議

Speleo Brazil 2001 参加記


7月10日
 朝6時に目覚める。雑事をして、7時15分に朝食。非常にシンプルである。洞窟は暖かいようで、案内役のブラジリアンケイバーには半袖綿つなぎの人もいる。案内役は総勢3-4人である。ついでにホセの20歳前ぐらいの息子と娘も案内役というか、観光に付いて来た。親子みんなでケイビングということでうらやましくもある。

 8時過ぎに出発し、目的地には9時半頃着いた。前日のカルスト・ウインドウの上流となるウバーレ、いやポリエと言うべき規模である。遠くには洞口も見える。
 最対は洞窟でなく洞窟壁画の見学に行った。小さな川を渡たり、20分ほどで小さな遺跡についた。高さ10m程の岩壁の基部に1つだけ書いてあった。さらに20分も川を遡ると、Lapa do Desenhoという洞窟にでる。ここには大きな洞口の入口付近の壁に多くの壁画がある。5千年前ぐらいに描かれたもので、動物や何だか判らないものがたくさん描かれていた。

中央やや左に、ジャネイロケイブの洞口が見える
このあたりでは最も古いもの(たぶん)
壁一面に壁画が描かれている
数千年前の壁画

 一通りProf. André Prous氏の壁画の説明を聞いたあと、洞窟に入るが、あまり大きくはない。立って歩くのには問題がない程度で、奥行きも100mあまりしかない。小屋に戻り、サンドイッチとジュ一スの昼飯のあと出発した。坂を登って行くと両側に岩壁が迫ってくる。坂を降りてからやや登り返すと、また洞窟に出るが、岩陰といっても差し支えない程度だ。ここは多くの発掘の跡があり、地面が掘り返されている。ここでも1時間以上、壁画や遺跡の説明を受けたが、さすがに英語で遺跡、壁画の専門用語が多いと理解に苦しむというより、ほとんど判らない。

そのあとは、ウバーレの中に点在する岩塔の上に登った。ピナクルのように尖った石の塔が乱立していて、表面には鋭い力レンが発達している。また多くのサボテンが生えていた。

 このあとGruta Bonitaに行く。「美しい洞窟」という意味の洞窟は、10x20mぐらいの洞口を持ち総延長は400mほどである。洞口から下に向かって降りている。洞口ホールから一つ奥に入ると大き目のホールに出る。右手に小さな支洞、左手に主洞がある、主洞長は350mぐらいである。洞内には多くの二次生成物がありヘリクタイトの発達が良い。洞窟内には何ヶ所か保護している揚所があり、足を踏み入れることが禁じられていた。最奥には床一面のアラゴナイトがあった。
 そのあとはLapa do Indioヘ行く。ここも調査の跡が残り動物の壁画がある。巡検が終わった頃はすでに18時で日は落ちて暗い。帰路の途中で車を降りて星を皆で見た。非常に美しい銀河を見ることができた。そしてタ食はやはり珍しいというか怪しい酒のオンパレードであったけれど、特にカイピリーニャというライムを使用したカクテルは美味しかった。

ピナクル
Gruta Bonita
Gruta Bonita
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