第13回国際洞窟学会議

Speleo Brazil 2001 参加記


7月11日
 朝はいつものように7時に朝食8時半に出発である。朝6時頃まで暗いのは冬のせいだろう。時差ぼけも修正されたせいか、7時まで良く眠れた。
 10時頃に小屋について準備をするが、米国から来たDr. Geroge Veniを病院に連れて行ったホセをしばらく待つ。Gerogeは2週間前からアマゾンに行っていたそうなので、その関係の病気だろう。結局、夜も帰って来なかった。

 この日の洞窟Gruta dos Troncosまでは、30分ぐらい歩いた。丘を越えるぐらいなので、苦しくはない。落葉している景色の木々の中を抜けて行く。景色は冬であるが、気温が30度近くありTシャツでなければ暑いぐらいなのが妙である。朝晩は肌寒い程度であり冬と言う感じは林の景色以外には感じない。最後に谷へ向かって降りていくと、木々が突然、青々と繁りだし、空気が湿り気を帯びてくる。川まで降りると徒渉が待っていた。

 Gruta dos Troncosは幅20~30mぐらい、高さも同様で、それほど大きくない。洞床は川が流れている。入ってすぐ右手にカルスト・ウインドウがある。この先に泳ぐ箇所があるが、木が水中に沈められていて、サポートがあれば膝まで出渡れるようになっていた。けれど私と小林嬢は暑いこともあり泳いでしまった。この穴は300mの長さしかないので、外光が良く入り、ライトはいらない、続けてGruta dos Cascudosという洞窟があり、そこを抜けると深い谷が続く。谷と言うよりは陥没ドリーネの底である。深さは100mぐらいであろうか。しばらく行くと水が消え岩壁に沿ってできたフローストーンを登る。難しくはない登りであるが、全員が一線のアクティブなケイバーではないので、確保が行なわれた。しかし、ビレーポイントは人であったので、勢いよく滑落したら止まらないかもしれない。登りきって数10m歩くと大きなナチュラルブリッヂが見えてくる。高さは100mあるとのことだ。天井には小穴もあいていて良いSRTができそうである。このブリッヂの名前はArco Andréと言う。

 ホセの息子がモデルとして斜面を降りて行き皆で写真をとる(後日、撮影に失敗したことが判明したので写真は無い)。このブリッヂの左手にはAndré Caveがある。今日の活動で、唯一ライトの必要そうな穴だが、無くても何とかなるぐらいだ。100~200mほどは広い通路が続きその先で二次圧生物や落盤に行く手を阻まれる。出口はいくらか落盤の隙間を抜けた先にあり、こちらは浅い陥没ドリーネの底である。深さは30mぐらいだろう。ここで昼飯を食べる。いつもそうだが、食事には時間をかける。たぶん1時間ほどである。この日はいつものサンドウィッチに加えオリーブの実とチーズの追加があった。
 遅い昼飯のあと、さらに隣に続く洞窟へ降りて入洞する。洞窟と言うかナチュラルブリッジと言っても良いぐらいである。二つの洞口は同じぐらいの高さにあるが中間点が大きく30mぐらい落ち込んでいる。写真をとりながら移動する。しかし、降りきった所からいくらか登った所で、カメラのファインダーを覗いている最中に足を踏み外し、右ひざを変に捻ってしまった。直後は痛かったが、すぐに痛みが引いたので大丈部だろうと思ったが、帰りの車の中から痛みが再発し、かなりつらくなってしまった。  ともかく、洞窟を出たあとは小屋まで一直線に戻る。
 この夜は、車で国立公園事務所の近くのレストランヘ行った。最初にBarでビールと焼肉(1cm角ぐらいの肉のブロックを楊枝で刺して食べる)を時間をかけて食べたあと食堂で遅い(21時)タ食を食べた。日本の宴会では最初にご飯を食べ、そのあと酒とつまみになるのと逆なのでやや不思議な感じがする。足は相変わらず痛い。

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